先天性無包皮(せんてんせいむほうひ、英: Aposthia)は、男児の出生時に先天的に陰茎包皮が存在しない稀な状態である。日常生活で困難を感じない場合は疾患ではないと思われる。
ユダヤ教における先天性無包皮
19世紀末、E・S・タルボットは、ユダヤ人の先天性無包皮は、今では否定されているラマルキズム進化論の証拠だと主張した。また、チャールズ・ダーウィンはその著作『The Variation of Animals and Plants Under Domestication』の中で、「生まれつき割礼を受けている」新生児のケースを、今では否定されている融合遺伝の「決定的な証拠」として挙げている。ダーウィンが言及した症例は、尿道が陰茎の裏側にある尿道下裂であった可能性が高い。
ユダヤ教の教義では、包皮を持たずに生まれた男性や、正式な割礼(ブリット・ミラ:ברית מילה)以外の方法で包皮を失った男性には、包皮が付いている/付いていたはずの陰茎から一滴の血(ハタファット・ダム:הטתדם)を流すことが義務付けられている。
文学における先天性無包皮
ロバート・A・ハインラインの幾つかの小説に登場する主人公Lazarus Longは、生まれつき無包皮だとされている。
脚注
注釈
出典
- Aposthia in Dorland's Medical Dictionary
- Shulchan Aruch, Code of Jewish Law, Yoreh Deah § 263 Law 4 (ש"ע י"ד ס' רס"ג הל' ד).
外部リンク
- Amin-Ud-Din, M; Salam, A; Rafiq, MA; Khaliq, I; Ansar, M; Ahmad, W (Mar–Apr 2007). “Aposthia: a birth defect or normal quantitative recessive human genetic trait?”. Eastern Mediterranean Health Journal 13 (2): 280–6. PMID 17684849. http://www.emro.who.int/Publications/emhj/1302/article7.htm.




