2006年ハンガリー議会選挙は、中欧地域に位置するハンガリーにおける立法府である国民議会を構成する議員を全面改選するために2006年4月9日と4月23日に行われた選挙である。
概要
ショーヨム・ラースロー大統領によって告知された。体制転換から5回目となる本選挙の結果、ジュルチャーニ・フェレンツ首相の率いるハンガリー社会党(以下、社会党)が多数の議席を獲得して勝利し、自由民主同盟との連立政権を継続することになった。
基礎データ
- 選挙権・被選挙権:18歳以上
- 議員任期:4年(一定条件の下で大統領に解散権あり)
- 選挙制度:小選挙区比例代表並立制(全国補償議席あり)
- 議員定数:386議席
- 小選挙区:176議席(176選挙区)
- 地域比例代表:152議席(首都ブダペストと19県の計20選挙区)
- 全国比例代表:58議席 地域比例代表からの繰越議席
- 立候補要件
- 小選挙区:選挙区有権者750名以上の推薦署名
- 地域比例代表:当該地域選挙区内の小選挙区1/4以上で候補者を擁立
- 全国比例代表:地域比例代表7選挙区以上で政党名簿を擁立
- 投票:2票制。候補者(小選挙区)と政党(地域比例代表)に投票。
- 選挙成立要件
- 小選挙区:第1回投票は選挙区有権者過半数の投票で成立。成立しなかった場合は第2回投票を実施、第2回投票は1/4以上の投票で成立。
- 地域比例代表:当該地域比例代表選挙区の有権者50%以上の投票で選挙が成立。成立しなかった場合は第2回投票が行われ、第2回投票は1/4の投票(25%)で成立する。
当選決定方法
- 小選挙区:二回投票制。
- 第1回投票は絶対多数得票を得た候補が当選。いない場合は上位三候補(もしくは15%以上の得票を獲得した候補者)によって第2回投票を実施
- 第2回投票は相対多数の得票を得た候補が当選。
- 地域比例代表:拘束名簿式
- 全国集計で得票が5%未満だった政党は議席配分の対象から除外(阻止条項)。政党連合の場合、2党以上は10%以上、3党以上は15%以上。
- 議席配分はドループ式当選基数(有効投票を定数+1で割った商)の整数倍で行う。
- 残余議席は剰余が基数の2/3を超えた場合に限り、多い順に配分。埋まらなかった議席と議席と死票は全国比例代表に回される。
- 全国比例代表:拘束名簿式
- 小選挙区における死票と地域比例代表の死票(当選基数の整数倍を超える剰余)を合計してドント式拘束名簿制で議席配分
- 阻止条項は地域比例代表と同じ有効投票5%以上
- 出典:“議会選挙(一院制) - 1990年から2010年”. 中東欧・旧ソ連諸国の選挙データ. 2014年5月10日閲覧。
世論調査
- 出典:Gallup polls
- Medián調査
- Tárki調査
- 出典
- Tarki polls
結果
2006年4月9日に行われた第一回投票の結果は以下の通りである。小選挙区176選挙区のうち、110選挙区においては、第一回投票において過半数を獲得した候補者がいなかったため、これらの選挙区については、4月23日に第二回の投票が行われることになった。
- 投票率:67.83%
4月23日に行われた決選投票の結果、社会党が最多議席を獲得した。そして社会党や自由民主同盟など連立与党全体では210議席となり議会の過半数194議席を上回って、政権続投を確実にした。ハンガリーでは冷戦の終結以降初の政権続投となった。
- 出典:“2006. évi Országgyűlési Képviselő Választás2. fordulója - 2006.április 23.Elemzések”. OVI(全国選挙管理事務所). 2014年5月10日閲覧。本稿では議席獲得政党・候補者と全国比例代表に名簿を提出した政党のみを個別名で記載、それ以外の政党や共同候補は「その他の政党・候補者」として掲載する。
脚注
関連項目
- 2006年のハンガリーでの抗議行動
外部リンク
- Országos Választási Iroda (National Electoral Office)
- Results
- Online coverage of the elections, with the latest poll results (Index.hu)
- A Hungarian newspaper's coverage of the elections (Magyar Nemzet)
- Vokscentrum.hu ("Vote centre")




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