『男ありて』(おとこありて)は、1955年5月10日に公開された日本映画。製作、配給は東宝。モノクロ、スタンダード。架空のプロ野球チームを題材としており、監督を志村喬、監督の右腕として面倒見のいい主将を三船敏郎、新人ピッチャーを藤木悠が、それぞれ演じている。
志村が演じた監督のモデルには、天知俊一や鶴岡一人の名が挙げられている。作中には中日ドラゴンズおよびその2軍(当時は「中日ダイアモンズ」を名乗っていた)が登場している。
ストーリー
東京スパローズの監督、島村は仕事一筋で家族を顧みないため、家族との間には溝があった。試合中の乱闘で島村は出場停止になってしまう。時間ができたので、島村は数年ぶりに妻と出かけた。
スタッフ
- 監督:丸山誠治
- 製作:渾大坊五郎
- 脚本:菊島隆三
- 音楽:斎藤一郎
- 撮影:玉井正夫
- 美術:小川一男
- 録音:保坂有明
- 照明:石井長四郎
- 編集:庵原周一
- 助監督:梶田興治
キャスト
- 島村達郎 - 志村喬
- 島村きぬ江 - 夏川静江
- 島村みち子 - 岡田茉莉子
- 島村照夫 - 伊東隆
- 矢野光男 - 三船敏郎
- 大西博 - 藤木悠
- 小池代表 - 清水元
- 瀬川記者 - 清水将夫
- 丸山選手 - 土屋嘉男
- 北岡選手 - 松尾文人
- 雑誌記者 - 加東大介
- アンパイア - 恩田清二郎
- 葬儀屋の主人 - 河崎堅男
- みち子の友達 - 森啓子
- 〃 - 河美智子
- 土屋博敏
- 出雲八枝子
- 中日ドラゴンズ・ダイアモンズ軍
テレビドラマ
本映画を原作としたテレビドラマが3本放送された。
1959年版
1959年3月22日から同年4月19日までKRT系列(現:TBS系列)で、新国劇で公開された作品をドラマにリメイクして放送する枠『新国劇アワー』(日曜20:30 - 21:00。塩野義製薬一社提供)で放送。全5話で、シリーズでは唯一の連続作品。なお作品終了後はナイターシーズンに入るため、『新国劇アワー』は木曜22:00 - 22:30(JST)に移動して継続する。
- 出演
- 島田正吾
- 外崎恵美子
- 河村憲一郎
- 行友勝江
- 毛利三伯
- スタッフ
- 作:菊島隆三
- 脚本:村越一二
1963年版
1963年4月30日にフジテレビ系列で放送。全1回。放送時間は火曜20:00 - 21:30(JST)で、唯一の「1話完結」・「1時間越え」。元々この枠は、ナイターシーズン中は定時番組を置かず、中継の無い時は映画を放送していたが、本作は珍しいドラマだった。
映画に主演した志村喬が本作にも主演している。
- 出演
- 志村喬
- 三益愛子
- 浜木綿子
- 南原宏治
- スタッフ
- 原作:菊島隆三
- 演出:吉岡哲雄
1964年版
1964年10月6日と同年同月13日の2回にわたって、日本テレビ系列の単発ドラマ枠『男ありて』(火曜21:00 - 21:30。いすゞ自動車一社提供)で放送。ただし第1回は「日本シリーズ中継」(阪神×南海。読売テレビ制作。18:30 - 21:30)のため30分繰り下げて放送。
本作は2回で終わったが、その後も同枠では1965年1月5日まで男性が主人公の1話完結ドラマが放送された。
- 出演
- 山村聰
- 宝生あや子
- 金井進二
- 斎藤チヤ子
- 佐々木信也(特別出演)
- 沼沢康一郎(特別出演)
- スタッフ
- 原作・脚本:菊島隆三
- 演出:北川信
脚注
外部リンク
- “男ありて”. 東宝 映画資料データベース. 2024年10月10日閲覧。
- 男ありて - allcinema
- 男ありて(1959年版) - テレビドラマデータベース
- 男ありて(1963年版) - テレビドラマデータベース
- 男ありて(1964年版) - テレビドラマデータベース



